頭の中
今年はゆっくりと過ごすと決めていて、幸いなことに忙しさの渦に飲み込まれるようなこともなく、望み通りにゆっくりと過ごす日々が10ヶ月間ほど続いています。もうすぐ10月も終わりますね。ほとんど涼しくならなかった9月が過ぎて、さすがにこの10月には秋の訪れを感じました。
こんなふうに悠長な書き出しをしちゃうくらいなので、ぼくは自分の現状を「忙しい」とは感じていませんし、また、他人に「忙しそうな人」という印象を与えたくないとも思っているので、誇張も謙遜もなく「忙しくない」と言い切っています。
それでも「お忙しいところすみません」と言われることがあるのがおもしろいな〜と思いました。ぼくがどれくらい忙しいかを把握しているとは思えない人でも、ぼくに対して「お忙しいところすみません」と言います。「いえいえ、ぜんぜん忙しくありませんよ」と応じたりします。
かと思えば。自宅でお仕事しているときにインターホンが鳴って、なんだろうと思って出てみると「お休みのところすみません」と言われることもありました。「いえいえ、仕事中です」と応じてみたりします。おもしろいやりとりだと思います。
なにが起こっているのか考えてみました。
ひとつめ。先手を打って「すみません」と言えば失礼にあたらない、という価値観がありそうに思います。相手の状況を確認してから「それはすみませんでした」と言うよりも、とにかく先手を打ちたいから状況を確認するより先に「すみません」するぜ、というスタンスでしょうか。正答率を犠牲にしてでも早さを優先する、早押しクイズの接戦のときのリスクの取り方に似ていますね。
ふたつめ。自分の言動よりも相手の状況に言及しているのが特徴的だな、と思いました。あなたが忙しいなら「すみません」と言う、あなたがお休み中なら「すみません」と言う。そういう態度ですね。自宅のインターホンを鳴らすタイプの訪問営業なら、ぼくは「その行為自体を止めてほしい」と思うので、ぼくが忙しくてもヒマでも、お仕事中でもお休み中でも止めてほしいです。
上述したふたつのフレーズは、どちらも現在の日本社会において広く受け入れられているものだと理解しています。これを言っておけば、なんとなく丁寧な態度に見える効果があると思います。ぼく個人はこれらの「丁寧風」を取り入れることにモチベーションがわかなくて、この手の定型句をなるべく使わずに、接するひとりひとりと向き合ってカスタムメイドで言葉を紡ぐことで気持ちのいいコミュニケーションを実現できたらいいな、と、ある種の縛りプレイを楽しんでいます。
時と場合によっては、手を抜いて定型句を使うこともありますけどね!
今週の撮影
松本市立博物館の写真をいくつかお届けします。
まずは年初、1月4日の夜の写真です。那須塩原市から松本市までやってきて、賃貸物件をいくつか見てまわった日の夜です。冬の装いをしているのがわかります。このときにはすでに建物は存在していて、オープン準備が進められていたのでしょう。「オープンしたら、市民として見にこようね」と妻と話していた覚えがあります。
そして今月、10月7日に無事にオープンしました。オープン直後は混雑するだろうと予想していて、ちょっと一段落したかな〜というタイミングを狙って訪れてみました。
今回は常設展だけを見てまわりましたが、なかなか見応えがあってとても楽しかったです。オープン記念の「まつもと博覧会」という特別展も興味があるので、11月にでも再訪するつもりです。松本エリアのことをたくさん知れるのでおもしろいですね。
入り口の近くで見かけた黒板アートが目を引きました。誰が担当したかはわからないのですが、調べてみると松本市ではエクセラン高等学校という高校の美術科・美術部が黒板アートに強みを持っているようでした。ここが担当したのかしら。
Web-Komachiの記事に写真がたくさん載っていて、館内の様子がよくわかります。
10月7日(土)オープン!注目の新施設「松本市立博物館」を大公開!@松本市 – Web-Komachi
せっかく市街地まできたので、やっぱり寄りたくなるのが国宝の力。秋の松本城公園では紅葉の色使いも見られてこれまた素敵でした。
また次の日曜日くらいに配信予定です
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「お休みのところすみません」
「いえいえ、仕事中です」
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